■ キーラムに使用される接着剤
1. フェノール樹脂接着剤
 フェノール(石炭酸)とホルムアルデヒドをアルカリ性触媒で反応させたレゾール型と呼ばれる水溶性の合成樹脂で、最近では車のブレーキパット等にも使用されています。
 通常約140℃で硬化し、その際にホルムアルデヒドは蟻酸となって消費されるのでアミノ系樹脂(メラミン系、尿素系)に見られるようなホルムアルデヒドの放散は極端に少なくなっています。
 フェノール樹脂は耐久性、耐候性に優れており、LVL製造に関してJASではこの樹脂と同等以上の接着剤しか認められていません。
 
2. レゾルシノール樹脂接着剤
 フェノール樹脂と同系統の樹脂で、レゾルシノールとホルムアルデヒドを反応させて生成される樹脂です。常温接着(20℃前後)が可能で木質系接着剤の中でも最も優れた耐久性、構造特性を有し、酸性の硬化剤を使用しないため木材を劣化させない水溶性の接着剤です。
 LVL製造では二次接着用(厚さ40mm程度の一次製品同士の接着)に使用されます。
 
■ キーラムのホルムアルデヒド放散量
 フェノール樹脂接着剤、レゾルシノール樹脂接着剤ともに、その硬化過程においてホルムアルデヒドを消費するため、製品段階ではホルムアルデヒドの放散はほとんどありません。
 現在、ホルムアルデヒドの放散が問題となっており、これを受けて平成12年7月より新たにLVLのJAS規格にホルムアルデヒドの放散量が規定されました。
 構造用LVL”キーラム”はこの規格のFc0をクリアします。
JAS規格
表示の区分 平均値 最大値
Fc0 0.5mg/l 0.7mg/l
Fc1 1.5mg/l 2.1mg/l
Fc2 5.0mg/l 7.0mg/l
 
キーラム ホルムアルデヒド放散量
樹種 ホルムアルデヒド放散量(mg/l)
平均値 最大値
ラジアタパイン
45mm×2Ply
0.3 0.3
(キーテック木更津工場 試験室)
  
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